40代で転職する人も少なくはなく、転職先として介護職を選択する人が増加傾向にある。その背景には、不況に左右されない安定した職を得たいと願う人が多いためである。
後期高齢化社会と言われている日本には、高齢者向けの施設が増設されているにも関わらず足りていないのが現状だ。低賃金と言われる介護業界だが、国から処遇改善手当てが支給されるなど安定した給与を得ることができる。さらに介護職の給与は徐々に見直されると言われており、現時点で福利厚生が充実している事業所も少なくはない。
体力勝負である介護職において、40代では続けることができるのか体力面での不安感を抱く人も多い。しかし高齢者施設と言ってもひと括りにできず、寝たきり重度の介護を要する特別養護老人ホームや、高齢者の学校とも呼ばれているデイサービスやデイ・ケア、更には認知症の高齢者のための施設であるグループホームなど、多数の施設が存在している。
その中でも特に40代の主婦層に適しているのは、料理などをする必要があり入居者と一対一で会話することを主な目的としているグループホームであると言える。一方、じっくりと腰を据えて話すことが得意ではない場合や、体力に自信がある人の場合は、特別養護老人ホームやデイサービスなどが活躍の場が多いだろう。
しかし、介護は体力よりもコミュニケーション能力が重要視される。
認知症によって不安感を抱いている人をどのようにして安心させることができるのか、また潜在能力をどのくらい引き出すことができるのかは、話術とコミュニケーション能力にかかっていると言っても過言ではない。